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ケステックマフラーにインジェクションチューニングは必要?

(ケステックのマフラーには、インジェクションのフルチューニングは必要?)

純正並みの静音~迫力ある重低音まで、マフラー音量を手元のスイッチやリモコンで自由に調整できることで大人気の ”ケステックマフラー(KessTech)”。 ケステック正規代理店の当店でも、多数ご販売・取付作業を行わせて頂いており、お客様から大変ご好評なマフラーです。

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Y様、作業ご依頼、撮影ご協力ありがとうございます!
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今回のブログはケステックマフラーへの交換の際に、インジェクションチューニングは必要か、というテーマについて述べたいと思います。

また、ハーレー純正のストリートチューナーという商品について、当店でのテストと店長・酒井の個人的な意見も書いていきます。

*あくまでも当店独自の考えです。メーカーさんや、他店様のご意見を否定するものではありませんので、ご理解下さい。

 

最近、ケステックマフラーへ交換する際、下記の3点のお問合せが大変多くなっております
この機会に、かなり長い内容になりますがご質問への回答を書かせてもらいます。
その後、ストリートチューナーのテスト動画などをご紹介します。

ご質問①
ケステックでもインジェクションのチューニング・燃料噴射調整は必要?

⇒結論から申しますと、当店ではコンピューターチューニング(インジェクションのフルチューニング)を出来る限り行って頂くことをお勧めしています。

純正コンピューターのデーターのままでも走行可能で、すぐにエンジンが壊れるようなことは滅多にありません。しかし、エンジン内のガソリン濃度はかなり薄くなりますので、エンジンのオーバーヒートを生じやすい、パワーが適正に発揮されないという問題が生じます。

ご予算の都合上、ケステック取付後、時期を少しずらしてチューニングは後日行わせて頂いている場合もあります。
コストはかかりますが、長く乗られる大切なハーレー。エンジンに負担をかけない適正なフルチューニングをして頂くことは、決して損ではないと思います。

チューニングに使用する商品は多数あり、それぞれに特徴がありますので詳細はお気軽にお問合せ下さい。

(ハーレー純正のチューニング新商品・ストリートチューナーについて。)
*ご注意!この商品は、ご購入前、お店での作業実施前に商品特性をよくご理解されることをお勧めいたします。
シャシダイナモでの精密チューニングができないタイプの商品ですのでご注意下さい。
ガソリン濃度もかなり薄めの設定しかできないようになっています。

↓↓↓ 純正ストリートチューナー。これ要注意です!(旧・スーパーチューナーとは性質が大きく異なります。)
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ご質問②
他店様でハーレー純正チューニング商品・スクリーミンイーグル・プロ・ストリートチューナー(以下・ストリートチューナーと記載します。)で、チューニングデーターを入れてもらったがケステックマフラーに交換してもそのままで大丈夫?

⇒そのままでも走行することは可能ですが、エンジンにかなり危険なデーター数値のズレが生じることがあります。

ストリートチューナーはガソリン濃度がかなり薄めにしか設定できないように規制がかかっている為です。
後述しますが、ディレクトリンクなど、
別のフルチューニングできる商品を使用し、正しいチューニングを行うことをお勧めしています

 

 

ご質問③
すでにインストールされている、ストリートチューナーの再チューニングはライトサイクルで可能?

⇒商品の特性上、ストリートチューナーは、精密フルチューニングに対応しておりませんので不可能です。
きちんとしたチューニングをご希望の場合は、別のチューニング商品を使用する必要があります。

 

 

*以下は、あくまでも当店でのテスト結果、当店独自の見解であることをご承知お願いします。

(ストリートチューナーのガソリン濃度をテスト!)

では、実際にストリートチューナーでチューニングした車両のエンジンガソリン濃度を測定してみましょう。

測定車両は、2017年式 FXSBブレイクアウト

・マフラーはケステックの音量可変式スリップオンマフラー。
・エアクリナーはスクリーミン・ハイフロータイプ。
・ストリートチューナーでマフラー、エアクリーナー交換時用のベースデーター書き替え済み。

*動画内で私が”純正データ”と言っていますが、正確にはストリートチューナーでのデータ書き替えが行われた状態の車両です。
失礼しました。

 

動画で見ていただけるように、ガソリン濃度はかなり薄目です。また、ガソリン濃度が非常に不安定で落ち着きません。
(ご存知のように、ガソリン濃度・空燃比は数字が大きいほどガソリンが薄く、数字が小さいほど濃いことを意味します。)

すぐにエンジンが壊れたり、走行違和感は出ないかと思いますが、これではオーバーヒートを生じやすく、適正なパワーも出ません。

アイドリング時、アクセルを開けた時の空燃比が15.0前後、時々17台にも入っており、ハーレーのエンジンにとっては危険領域です。

ただ、これはチューニングを行ったメカニックさんのせいではありません。
ストリートチューナーは基本的にメーカーが供給するベースデーターしか入れられず、チューニングのしようがほとんどないからです。

 

(当店で他のチューニング商品を使用して、再フルチューニングしてみました。)

では、このストリートチューナーがすでに入っている車両の純正コンピューターを、当店で正確にチューニングを行ってみましょう。
純正のスーパーチューナーは廃番ですので、テクノリサーチ社のディレクトリンクという商品を使用してフルチューニングしました。
ストリートチューナーがすでに入っていても、チューニングデータを問題なく上書きすることができます。

 

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今回使用したディレクトリンクという商品ですが、いわゆる、純正書き替え式で、性能、信頼性の高さはスーパーチューナーと非常に似ています。

シャシダイナモを使用して適切なチューニングを行えば、極めて正確なデータが作成できます。

当店でこの車両を実際にチューニングしている風景です。

当店チューニング後、再度ガソリン濃度を測定してみました。 ガソリン濃度が適正な13.0前後で推移しているのが分かって頂けるかと思います。
ストリートチューナーの時にバラついて落ち着かなかった空燃比数値が、当店チューニング後は安定するようになりました。

 

正しいフルチューニングはエンジンのオーバーヒートを緩和し、エンジンに負担をかけない範囲でパワーを引き出すことが出来ます。

ただし、濃くするといっても、車検に落ちるような極端な濃度には設定しません。 また、極端に燃費が悪くなるということもありません。

この辺りは豊富な経験と知識、シャシダイナモ設備が必要になります。

*S様、作業ご依頼、撮影ご協力ありがとうございました!

(当店の結論です。)

①やはりケステックのマフラーでも他のマフラーと同様に、最小音量時、最大音量時ともにチューニングの効果がはっきりと出ます。 フルチューニングをぜひお勧めします。

②チューニングに使用する商品は、ガソリン濃度調整に制限のある純正ストリートチューナーではなく、フルチューニング対応のディレクトリンクでのチューニングを当店ではお勧めします。

ケステックのマフラー、勿論それ以外のマフラーやエアクリナー交換, チューニングに関して、どうぞお気軽にお問合せ下さい!

メールでお問合せ頂いても結構ですが、詳細な内容はお電話か、ご来店頂ければより分かりやすくご説明させて頂けるかと思います。

*以下はチューニング全般にご興味のある方はよろしければお読みください。

(ディレクトリンクの能力。)

今回のテストで使用したディレクトリンクという商品ですが、こちらもただメーカーのベースデーターを入れただけでは適切なチューニングはできません

ワイドバンドと呼ばれる、広範囲のガソリン濃度を測定できる酸素センサーを取付け、シャシダイナモ上での走行調整が必須となります。

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ディレクトリンクは、ソフトを使用するUSBキーをお客様にご購入いただくタイプの商品です。

実際のチューニングはこのキーにより、プロ専用のチューニングソフトへのロックを解除して行います。

チューニグソフトのクォリティーは非常に高く、燃料調整以外にも様々な調整項目があります。

純正データー書き替え方式ですので、余計な付属品が車体に装着されることはなく、また、純正の電装システムに影響を与えることがないので安心です。

 

(ハーレー純正インジェクションチューニング商品・ストリートチューナとは?)

元々、ハーレー社からは別のチューニング商品・スクリミーンイーグル・プロ・スーパーチューナーというものが10年ほど販売されていました。 (以下・スーパーチューナーと記載します。) ところが、このスーパーチューナーが先日、正式に販売中止となりました。ストリートチューナーはその後継商品という位置づけと考えてよろしいかと思います。

ですので、現在ハーレー社が販売しているチューニング商品はストリートチューナーのみとなりますが旧商品・スーパーチューナーと商品特性が大きく異なります。下記でご説明します。

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名前、外観が非常に似ているので分かりにくいですね。現在のストリートチューナーはブラックの本体にワシのプリント、英語表記で商品名が書いてあります。

ストリートチューナーはスーパーチューナーと異なり、シャシダイナモを使用した、精密チューニング(再チューニング)はできません。
ご購入の際には、この点をよくご考慮されることをお勧めします。(後々、無駄な出費となることがあります。)

 

(ストリートチューナーの特性。スーパーチューナーとの違い。)

両者の違いを非常に間単に言いますと、

・廃版となったスーパーチューナー⇒ ガソリン噴射量を自由に濃くできる。(シャシダイナモでの適正なフルチューニングが可能。良い商品でした。)

・現行のストリートチューナー ⇒ ガソリン濃度を濃くできない。(アメリカの排気ガス規制値を超えることがないように規制されている。適正なフルチューニングが出来ない。)

 

商品価格も異なります。

・スーパーチューナー ⇒ ¥94700(税込み)*すでに生産終了。

・ストリートチューナー ⇒ ¥60000(税込み)

*どうでしょう?価格が結構違いますね。やはり性能、出来ることはお値段なりです。

ちなみに、ストリートチューナーは作業代込みで10万円前後で行われていることが多いようです。

当店のディレクトリンクを使用した・純正コンピューターの精密フルチューニング料金は商品代、精密チューニング代の総額で、¥128000~¥138000(税込み)です。  

 

(スーパーチューナーが廃番となった理由は?)

メーカーから理由については特に公表されていないかと思います。

ですので、以下はあくまでも私の個人的な意見です。
皆様ご存知の通り、アメリカでも最近メーカーへの排気ガス規制が大変厳しくなっています。おそらくそのことが関係しているのではないかと思います。

”レース用部品・公道走行不可”という警告のもと、販売されていたスーパーチューナーは、前述のようにガソリン濃度をかなり自由に濃くできます。

そのような商品をメーカーが販売していることが問題視されても不思議ではありません。

ガソリン濃度が規制範囲をこえることのない商品・ストリートチューナーが代替品として販売されたのではないかと思います。

旧スーパーチューナーは当店でも多数チューニングに使用させてもらった良い商品でしたので廃番は残念ですが、現在、世界中で主流の商品ディレクトリンクを使用して適切にチューニングを行えば、純正のシステムに影響を与えることなく、極めて精度の高いチューニングが行えます。

ただし、ディレクトリンで正確なチューニングを行うには、シャシダイナモの設備、チューニングに関する豊富な知識と経験が必要です。

 

(ストリートチューナーの能力の限界について。)

前述のように、この商品はガソリン濃度を適正に濃くすることができません。

スマートチューンと呼ばれるチューニング方法がオプションでありますが、これもあまり効果的ではありません。 実際に公道走行して、15分間データーを商品に記憶させることができますが、純正の酸素センサーはナローバンドという、ガソリン濃度14.2前後の数値しか測定、修正できないからです。

実際の適正ガソリン濃度はエンジニアにより多少意見は異なりますが、ハーレーの場合、基本的に13.0前後で推移することが理想的です。一般的に言われる理想空燃比14.2では、オーバーヒートしやすいハーレーのエンジンには薄すぎるといえます。 (冷え切ったエンジンの始動時や、暖気、エンジンに負担のかかる加速領域はもう少し濃く、エンジンに負担の少ない領域は燃費を考慮して多少薄めに設定するのがセオリーです。)

ストリートチューナーには、このような適正濃度を測定・修正する能力はありません。
基本的には、データーをポン入れして終わりです。

実際の空燃比が測定するためには、専用の機材が必要になります。 また、自動学習能力もないため、走行していれば勝手に適正なデーターに補正してくれるわけでもありません。 スマートチューンで補正をかけるには、データーの上書き作業が必要です。

以上、大変長くなりましたが、読んで頂いてありがとうございます!
ご質問等ありましたら、何でもお気軽に店長の酒井あて、お問合せ下さい!